
自己破産は、免責(裁判所の手続き)を受けることにより借金を支払う義務がなくなりますが、あくまでも最終手段として考えるべきです。
自己破産をしたからといって、戸籍に記載されることはありませんんし、会社を退職する必要もありません。
個人の自己破産の場合には、いかに自己破産手続きが終わつたとしても、その後においても個人としてはまだ生活を続けていかなければならないのです。
そうなると債務がその後も残ってしまうと、再び多重債務を背負って生きていかなければならないことになり、自己破産した人間は経済的に立ち直ることが困難になってしまいます。
そこで、個人の自己破産においては、多重債務を免除し(ゼロにすること)、自己破産した人を多重債務から解放する「免責手続き」(裁判所の手続き)ができることになっています。
つまり、自己破産申立をして、自己破産手続開始決定(単に皆様が借金を返せないと裁判所から認定されるだけ)を受けただけでは、多重債務がゼロになることはないのです。
免責決定を受けてはじめて多重債務がなくなることになるのです。
自己破産を申し立てて、破産手続開始決定を受けるためには、自己破産の原因、つまり支払不能の状態にあることが必要になります。
裁判所が支払不能の状態にあると判断すれば、破産手続開始決定が出されるのです。
支払不能の状態にあるといえるには、次のような点を確認して、それぞれに該当しなければなりません。
①弁済能力が欠乏しているというのは、財産、信用、労力、技能によっても金銭を調達できないことをいいます。(返済するためのお金が準備できない)
皆さんにたとえ財産がなくても、信用があったり、一生懸命に働けば、なんとかお金を準備することができるというときには、返済能力が無いとはいえません。
逆に、財産をもっているといっても、それがお金に換えられないのなら、支払能力がないということになります。
②「客観的にみた財産状態」が大切です。
つまり、皆さんが返済できないと思っても、それだけでは、必ずしも支払不能とはいえないのです。
客観的にみた財産がない状態といえるのが支払不能の状態なのです。
支払不能には、一定の基準があるわけではなく、あくまでも皆さんご本人の財産、信用、技能、年齢、性別、給料などのいろいろな要素を客観的に、総合的に判断し、個別に認定されることになります。
借金総額が少なくても、債権者の数が少なくても、生活保護を受けていれば支払不能と認定され、破産手続開始決定がなされることになるでしょう。
つまり支払不能は、それこそケース・バイ・ケースで裁判所の判断を待つことになるわけです。
免責決定がなされると、その決定は官報に公告され、公告の日から2週間すると確定することになって免責の効果が生じることになり、「復権」といって破産宣告のない状態に戻ります。
免責決定が確定して免責の効果が生じると、債権者に対する多重債務の支払義務はなくなります。
免責は、破産者の年齢、性格、職業などを総合的に判断して決定されることになるわけですから、同じようにだれにでも認められるわけではありません。
とはいえ、現状においてはほとんどのケースで免責決定がなされ、復権となり、すべての制限がなくなるのです。
高価な財産や、不許可事由等で管財事件(難しい自己破産手続き)に移行する場合もありますので、詳しくは専門家にご相談くださいね。
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